去る8月25日に米国インディアナ州マンシーで開催されました、RC電動グライダー競技の最高峰「F5B」の世界選手権におきまして、当社モーター基礎研究所開発のブラシレスモータ(以下、当社ブラシレスモータ)を搭載したグライダーが優勝するという快挙を成し遂げました。

 F5B世界選手権は隔年で開催され、今回で13回目となります。ドイツやスイスなど、世界の強豪が集うこの熾烈なレースで、フラティニ・レモ選手(イタリア)の操縦する当社ブラシレスモータを搭載したグライダーが、全37機の頂点に輝きました。当社ブラシレスモータを搭載したグライダーの優勝は初めてのことです。
 今回の世界選手権において、当社は日本人3 選手とレモ選手にブラシレスモータを提供しております。予てより日本人選手のバックアップをしてまいりましたが、レモ選手の要望を受け、2年前より同選手にもブラシレスモータを提供。F5B における世界トップクラスのフライヤーとともに厳しい飛行テストを行い、性能の向上を図ってまいりました。今回の成果は、当社が培ってきた世界屈指のブラシレスモータ技術と、レモ選手の卓越したフライト技術の結集の賜物と考えております。
 当社は、このブラシレスモータの開発を通して、小型・高性能・高効率なブラシレスモータを追求し、地球温暖化を防ぐべく、世界の消費電力の更なる削減を目指しております。今後もより一層開発に邁進することでこれを実現し、社会に貢献してまいります。 

フラティニ・レモ選手と当社ブラシレスモータ
▲フラティニ・レモ選手と当社ブラシレスモータ


○RC電動グライダー競技「F5B」とは

 RC電動グライダー競技「F5B」は、自動車レースで例えればF1に相当するレースです。
競技は距離タスク、滞空タスクの2種で構成され、その総合で勝敗を競います。距離タスクは、モータによって垂直に上昇した後、パワーを停止させ、150mの間を滑空で往復。高度が低下したら再度モータによって上昇させます。これを200秒繰り返し、何回往復できるかを競うものです。滑空時の最高速度は 300km/hに達します。距離タスクの後は高度を上げて、無動力で10分の滞空飛行を行います。

RC電動グライダー競技「F5B」
▲RC電動グライダー競技「F5B」

RC電動グライダー競技の最高峰「F5B」
▲RC電動グライダー競技の最高峰「F5B」


○F5B用ブラシレスモータについて

 グライダーの機体は翼長2m、重量2kgです。モータをグライダー胴体に収容するためには、直径39mm以下に抑え、且つ機体・電池等の重量配分から、重量もわずか325gに抑えなければなりません。これらの制約がある中、当社のF5B用ブラシレスモータは、モータの性能を評価する目安の一つである、重量あたりの出力を表すパワーウエイトレシオ(単位重量あたりの出力:出力密度)が8kW/kgで、F1エンジンの6kW/kg を超えており、このブラシレスモータの開発はまさに小型高出力高効率モータの極限への挑戦なのです。

F5B用ブラシレスモータとECU
▲F5B用ブラシレスモータとECU

当社ブラシレスモータ搭載のグライダー
▲当社ブラシレスモータ搭載のグライダー