研究開発への取り組み

マイコン内蔵
インテリジェントモータ™の開発

コンピュータの高性能・小型化、低コスト化によって
モータインテリジェント化の要件が整う

モータにコンピュータを内蔵し、モータサイドでモータの制御を行うアイデアそのものは以前からありました。しかし、モータに内蔵できるほどコンピュータが小型・低コストなものとなり、しかもリアルタイムでモータを制御できるほど高性能なものになったのはつい最近のことです。

「ムーアの法則」によりコンピュータの飛躍的な小型・低コスト化が進む。
小型・高性能化したマイコンを搭載したインテリジェントモータ™を開発。

日本電産でもこうした技術の進化を受け、モータのベクトル制御、ステッピングモータのブラシレスDCモータへの置換など、マイコンの応用を進めてきましたが、このたびマイコンの制御範囲を全面的に拡大し、モータそのものをマイコンで制御するインテリジェント・ドライブ技術を確立しました。


高精度サーボ・最大効率運転・超高速運転・ソフトスタート・オーバーロード監視・振動抑制など、モータ制御に関わる数々の課題を解決

モータに内蔵されたマイコンは電圧・電流やモータの回転数を監視して負荷を推定し、最適な運転状態でモータを駆動します。ソフトスタート、オーバーロード監視などからトルク調整や位置決めなども高い分解能で実行できます。外部のECUからの制御と異なりモータサイドでの制御であるためリアルタイム制御が可能で、負荷変動に対しても高い応答性を持って制御できるため、制御の遅れに伴う自励振動を低減することができ、低振動でダイレクトに負荷を駆動できます。また、これまで負荷変動吸収のために必要だったフライホイル、減速機などの機構を省くことも可能となり、モジュールの小型・軽量化が実現。セットメーカーにより多くの価値を提供できることになります。

入力と出力の関係にずれが生じた場合、電磁ノイズや振動となる。
インテリジェント制御で入出力のずれを解消すれば、電磁ノイズも振動も減らすことができて効率が向上する。

モータ・ドライバ・センサなど、必要なアセットをグループ内で保有する強み

コンピュータ技術の進化を待たなければ実現しなかったモータのインテリジェント化ですが、日本電産がいち早くインテリジェント化に成功したのは、モータだけでなくドライバ・センサなどモータのインテリジェント化に必要なアセットをグループ内で保有しているからです。また、事業部から完全に独立した中央基礎研究組織を持ち、事業部横断的な長いスパンの研究開発テーマにも取り組めるという組織体制上の利点もあります(事業部を横断する基盤技術の開発が可能)。モータのインテリジェント化が進むとモータ自身が周囲の情報を取り込むセンサとしても機能することになります。それらの情報をIoT(Internet of Things)で集めて分析することにより新たな付加価値が生まれます。日本電産ではこの様な視点から、今後もモータをより高度でインテリジェントなものへと進化させていく計画です。

モータをIoT化してデータを分析すれば、該当分野の特徴・傾向の把握が可能に。インテリジェント化したモータは社会を変えていく大きな存在に。