立形マシニングセンタ VM53RⅡ
株式会社サン機工 様
株式会社サン機工は、滋賀県湖南市の建設工具・産業用金属部品メーカです。2022年から2024年にかけて、当社の立形マシニングセンタ VM53RⅡを2台導入いただいており、製造部課長の山崎貴博様、オペレータの山元和夫様、山形凌我様にお話を伺いました。
株式会社サン機工 プロフィール
建設・鉱山工具の製造において、豊富な実績を持っています。機械加工とロウ付けの設備・技術者を兼ね備えており、建設・鉱山工具ビット本体の機械加工を行ったのち超硬チップのロウ付けを行う、といった工程に対応します。
培った機械加工の経験を活かしつつ最新設備の導入・拡張を進め、多様な産業機械部品の加工にも進出。単品から量産対応まで、さまざまな加工に対応しています。
株式会社サン機工 様 インタビュー
Q:導入の背景について教えてください
山崎課長 以前使用していた他社の立形マシニングセンタにトラブルがあったことがきっかけです。部品交換が必要になったものの、当時はコロナ禍による世界的な部品不足の影響を受けて、非常に長い納期がかかる状況でした。それが原因でその機械はストップしてしまい、大変困っていました。
そこで色々なマシニングセンタを検討し始めました。納期も重要でしたが、もう一つ重視していたポイントは剛性です。ニデックオーケーケーのVM-RⅡシリーズは、以前から展示会などでも見ていて「高剛性で、よく削れる機械だな」と、良い印象を持っていました。ご相談したところ、短納期での要望にも応えてもらえるということで、導入することになりました。
Q:VM53RⅡはどのような加工に使用されていますか
山崎課長 一般部品加工にももちろん使用しますが、最も多いのは建設・鉱山工具の加工です。工具の部品にある穴・溝などの嵌合部は厳しい公差が設定されており、注意が必要です。
古い機械では、なかなか公差内に入らず何度も調整して加工することがあります。1つのワークがうまくいっても、また次のワークの段取り・加工をすると精度が狂っている…という苦労もたびたびです。
VM53RⅡは、そんな必要がなく、安定して精度が出しやすいと感じています。
山形様 工具の部品には傾斜曲面部もあり、母材からの削り出しで等高線加工をすることも多いです。良い面品位に仕上げる必要があるのですが、他の機械と比べて、VM53RⅡは隣り合う加工パスどうしの段差が少なく、きれいな面に仕上がるなと思います。
Q:VM53RⅡを実際にお使いになり、全般的に、どのように評価されていますか
山崎課長 やはり、重視していた「剛性」については期待通りです。比較的最近に導入した高剛性なマシニングセンタと比べてみても、切り込みや切削送りといった加工条件はVM53RⅡの方が上げられて、よく削れます。
山形様 剛性ももちろんですが、早送り速度が早いので非切削時間が少なく、作業の効率が良いことも評価しています。
山元様 早送り速度は確かに早さを感じますね。ワークを段取りしてから最初の加工を始めるとき、速度100%で送ると主軸をワークにぶつけないかと怖いので、50%ぐらいで様子を見るぐらいです。(笑)
山形様 他には、タッチセンサでのワーク計測を補助してくれる「T0ソフト」も便利だと思います。他社の機械では、計測プログラムを用意すれば完全自動での計測ができる場合が多いですが、T0ソフトは画面表示に従って操作するだけで簡単に芯出しが可能なので、手軽ですね。
操作盤の画面は全体的に見やすく、特にアラームが発生したときには、アラーム内容が分かりやすく表示される点が良いなと思っています。
Q:今後、VM53RⅡをどのように使っていきたいとお考えですか
山崎課長 2022年導入当初は以前使用していた機械と同じ仕事をVM53RⅡに引き継いで使っていましたが、安定した精度や高剛性でよく削れる点を活かし、対応できる幅が広がりました。1台目の評価が良く、生産能力の増強のために2024年に導入したもう1台も、活躍しています。
当社としては、多様な産業機械部品の加工をより多く取り扱っていきたいと考えています。その中で必要とされる複雑な形状や、難削材などを含むさまざまな材質のワークに挑戦していくために、VM53RⅡを活用していきたいです。
サン機工様の事業において、当社製品が重要な役割を担っていることを実感し、大変うれしく感じました。今後も良い製品・サービスをご提供できるよう尽力して参ります。
株式会社サン機工 基本情報
〒520-3114 滋賀県湖南市石部口3丁目6-11
TEL:0748-77-3187
FAX:0748-77-5191
Webサイト:https://sun-kiko.com
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