日本電産サンキョーはどんな会社がご存知ですか?

もしかして、オルゴールを作っている会社とご理解されている方もいるかと思います。1948年にオルゴールの生産に参入して、1985年には世界で初めてオルゴールの生産を自動化することに成功しました。そして世界シェア90%を超えたこともありまし た。オルゴール自動生産は、他社が驚愕するようなサンキョー独自の自動化技術の力により実現しました。

 一方で、1959年に小型モータの生産に参入しました。小型モータにおいてもオル ゴール生産で培った自動化生産技術をフルに活用しました。その結果、小型ス テッピングモータで世界シェア1位を獲得しています。このモータは、パソコン・洗濯機・エアコン・冷蔵庫などで使用され、世界中の家電メーカーがサンキョーの小型モータを採用しています。しかし、家電品の奥深くにそれらは入っていますので、私たちが開発しているモータを皆さんは見ることができないのが残念です。

 ところで、皆さんは毎日テレビを観て、スマートフォンを使い、パソコンで仕事をされていますね。実はここでサンキョーが大活躍しているのですよ。テレビ・スマートフォン・パソコンの画面は、2~3m角の大きなガラス板を使って作っています。生産工程の途中でその巨大ガラスを分割して、その1つがみなさんのスマートフォンなどの表示画面になっているのです。その1枚の大きなガラスから数百個分のスマートフォンの画面を1度に作っているのです。

 その巨大ガラス板で最も大きなものは3m角の大きさでありながら、厚みはわずか0.5mm程度です。そのガラス板を生産する時は、割れないように持ち上げ、とても高い位置決め精度で搬送することが必要です。もちろん、人間がこのような作業をすることは不可能なため、ガラス搬送専用ロボットを使用しています。

 実は、サンキョーはこのガラス搬送ロボットの世界シェア80%以上を獲得し何年間も維持しています。このロボット技術はかつて世界中が注目したサンキョーの自動化技術が支えています。高い技術力を必要とするガラス搬送ロボットにおいて高いシェアを維持していることから、いかにサンキョーの自動化技術がすごいかをご理解いただけたでしょう。

 今日、世界の80%の皆さんは、サンキョーが搬送したガラスでできているテレビ・スマートフォン・パソコンを毎日見ています。これからも私たちが開発したサンキョーの技術が世界中の皆さんの生活を支えて行きます。