門形マシニングセンタ MV-Bxシリーズ

大建産業株式会社様

大建産業株式会社様(静岡県浜松市)は、1973年に創業されました。主に工作機械・半導体製造装置などの製缶・機械加工部品の製造を扱い、レーザー設備開発にも携わられています。2004年に当社門形五面加工機MVRを導入され、以降、MVRシリーズを計4台・MVR-Exシリーズ1台を使用。2021年には、門形マシニングセンタMV16Bxを導入いただきました。

そのMV16Bxについて、常務取締役 太田超慎 様、次長 中山義弘 様にお話を伺いました。

大建産業様 プロフィール

特長

・大物製缶部品に強み
重量10tクラスのワークを得意とする、浜松随一の大物製缶・機械加工メーカーです。ロボットシステムによる効率的な組立/溶接と、技術者による溶接とを組み合わせ、部品の構造や求められる剛性に適した工法を採用します。各種サイズの門形五面加工機を取り揃え、さらには塗装場・乾燥炉も完備。製缶部品に必要な一連の工程に対応しています。

・レーザー設備開発
様々な企業群と共同で、レーザー装置・設備の設計製作を請け負っています。レーザーヘッド組立のための測定装置、加工点観察機能付きの溶接用ハンディトーチなど、レーザーにまつわるあらゆる装置の提案・製作を行います。

社是

「和」

経営理念

社員一人一人が、仕事を通じて成長できる会社であり続ける。

左:次長 中山義弘様、右:常務取締役 太田超慎様
ロボットシステムにより溶接工程を効率化
門形五面加工機 MVR25Exテーブルサイズ1,500×4,000mm
門形五面加工機 MVR30テーブルサイズ2,000×5,000mm
このほか最大の機械加工設備はMVR40テーブルサイズ3,000×8,000mm

大建産業様 インタビュー

Q: 2021年2月から、MV16Bxをご使用いただいています。導入の経緯についてお聞かせください。

太田常務 2016年に購入したのですが、当時、ある印刷機械部品の精度が、既存の設備では出なかったことがきっかけになりました。細長い板の両側面に多数の穴加工を行うのですが、1mあたり、だいたい誤差15µmまでの穴ピッチ精度が求められるものです。 元々は横型マシニングセンタを使って加工していました。しかし、片方の側面を加工した後に段取り替えして、もう片方の側面を加工する、という方法しかないので、向かい合う穴同士が合わないのです。(※イメージ図参照)
本来は、お客様への輸送中の温度変化でも精度が狂うのを気にしないといけないような、精密部品です。やはりこのままではいけないということで、1回の段取りで両側面を加工できる、五面加工機が必要だと考えるようになりました。

太田常務 現在MV16Bxが据えられている場所には、元々は横中ぐり盤があり、修理を繰り返しながら30年以上使用していました。

その横中ぐり盤が扱っていたのは「前工程」。製缶物は溶接すると箱のような形になりますが、一旦その形にすると内部の加工ができなくなります。そこで、溶接する「前」のバラバラの状態で穴あけ・座面など必要な加工を施す工程のことを、「前工程」と呼んでいるんです。

よって対象ワークは平たい板金で、本来であれば、横型よりも立形の方が段取りしやすく、加工機として適しています。機械の占有スペースも小さく済むので、老朽更新を機に立形マシニングセンタに置き換えようかと考えていました。

その当時、前工程をお願いできる外注先が廃業されたこともあり、効率よく内作できるようにしておくことは、喫緊の課題でもありました。

中山次長 具体的にスペックを検討してみると、当社では大物製缶を扱いますので、前工程でもテーブル長さ1,500~2,000mmは欲しいところ。そうなると、立形ではなく、門形になります。MV16Bxは十分なテーブル広さがあり、かつ予定していた場所に収まる。主軸出力などスペックもちょうど良いということで、選定しました。

太田常務 検討過程では、なるべく横中ぐり盤の既存の基礎が使えるようにとレイアウト提案があったのも有り難かったですね。横中ぐり盤は別のメーカーのものでしたが、ほとんど基礎に手を加えることなくMV16Bxが設置できると分かり、安心しました。

MV16Bx テーブルサイズ1,500×3,250mm 観音扉からワークを搬入
操作盤側のオペレータドア
ワークを複数個段取り

太田常務 やはり、以前と比べてワーク設置がしやすくなったことで、生産性が高まりました。前工程の加工箇所というのはそんなに多くありません。機械を何の作業で占有しているかと考えると、加工時間よりも、段取り時間のほうが圧倒的に長いんです。段取り時間の短縮が、納期短縮・効率化に直結しました。

また、横中ぐり盤での段取りに使っていた大がかりな治具が要らなくなり、スペースが省略できたことも付帯的な効果でしたね。

中山次長 切削能力に関しては、思っていたよりも削れる印象です。使い始めは、重切削を行うのはちょっと心配だったのですが、従来MVRやMVR-Exで行っていた仕事を持ってきてみても、意外と対応できる。高送りでのフライス加工を行うこともあります。

クーラントの勢いがあるので、切粉がたくさん出てもよく掃けます。全周のカバーがあるからこそ、クーラントが飛び散るのも気にせずに済みますね。

大建産業様のWebサイトでは、治具制作中の動画が公開されています。

大建産業様が得意とされる大物製缶部品において、欠かせない「前工程」。その効率化にMV16Bxが寄与しているとのことで、大変嬉しく思います。
これからも、大建産業様の事業発展に貢献できるよう、尽力してまいります。

大建産業株式会社 基本情報

・本社工場
〒430-0814 静岡県浜松市南区恩地町650番地

・第二工場
〒430-0853 静岡県浜松市南区三島町1418

TEL:053-425-3791(代表)
FAX:053-425-8444

Webサイト:https://daiken.sub.jp/

お使いの製品

  1. 門形マシニングセンタ MV-Bxシリーズ
  2. 門形五面加工機 MVRシリーズ
  3. 門形五面加工機 MVR・Ex シリーズ

関連情報

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