事業による環境負荷低減

温室効果ガス排出削減

国際社会が地球温暖化による気候変動に対して危機感を強める中、当社は、脱炭素社会を実現するために、温室効果ガスの排出量削減を重要課題と捉え、再生可能エネルギーの活用、省エネ活動をグループ全体で推進しています。

再生可能エネルギーの活用推進

当社は、CO2を出さない自然エネルギー由来の電力活用を推進しています。
当社グループのブラジル拠点は、水力発電による電力のみを購入し、100%再生可能エネルギーを使用しています。日本と中国の拠点では、太陽光自家発電設備を導入し、使用電力の一部をグリーン化しています。2021年度時点、当社グループの再生可能エネルギー導入率は、約6.3%となりました。
現在は、購入電力をCO2排出係数の低い電力へ切り替える検討や、PPA(*)モデルを活用した再生可能エネルギーの導入検討を行っており、地球環境にやさしいエネルギーの積極的利用に向け取り組んでいます。
*PPA(Power Purchase Agreement):電力購入契約。企業・自治体が保有する施設の屋根や遊休地を事業者が借り、無償で再生可能エネルギーの発電設備を設置し、発電した電気を企業・自治体が施設で使うことで、電気料⾦とCO2排出の削減ができる。

中国拠点の太陽光自家発電設備

省エネルギー事例

当社は、温室効果ガス排出量削減の中期計画に沿って、グローバルで積極的に省エネ活動に取り組んでいます。
グローバル各拠点の省エネ成果を高めるために、環境統括部門内の有識者による省エネ診断・指導を実施するとともに、省エネ人材の育成と成功事例のグループ内水平展開も行っています。
下表では実施した省エネ対策の一例を紹介します。

設備 省エネ対策内容 詳細
空調 フリークーリングの最大活用(ターボ冷凍機稼働の停止) 空調設備に使用される冷水を作る際、外気温の下がる冬季には電力消費の多いターボ冷凍機から電力消費の少ないフリークーリングへ運転を切り替え、年間で電力使用量を55%削減しています。また、冬季以外の中間期にも、こまめに外気温のチェックを行い、外気温が7℃以下になった際に運転を切り替えて、フリークーリングを活用しています。
 空調機休日稼働のマイクロマネジメント実施  毎週、週末の生産計画を事前に確認し、その計画に合わせて空調機を最小限で運転しています。
 生産設備の排熱対策による空調電力削減  リフロー炉やはんだ槽など排熱がある設備は、ダクトで熱を室外へ排気することと、設備の天板に断熱材を貼り付けることで、室内の温度上昇を抑制し、空調の使用電力を削減しています。
 照明  照明のLED化  生産5拠点及び本社では、すべての蛍光管をLED化しました。
全体の92%が完了し、残りもLED化に向け取り組んでいます。
 照明の間引き  場所・作業内容ごとに法令に準拠した上で、使用する照明の本数を減らしています。
 コンプレッサ  コンプレッサのエア漏れ改善  コンプレッサエアの漏れが無いかを定期的に確認し、漏れのある箇所の修繕を実施しています。また、エア漏れのしにくい部品へ交換するなどの予防対策も行っています。
 製造工程への供給空気圧低減による電力削減  全ての生産設備で必要とするエア圧力を調査し、供給する圧力目標値を定めました。目標値よりも圧力要求が高い設備にはエアブースターを設置し、仕様を満足できるように対策しています。結果として、全体の供給圧力を低減することができました。

生産

設備

生産設備の断熱対策による電力削減  熱源設備の天板に断熱材を貼り付け、熱を逃がさないようにし、加熱の電力を削減しています。

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