表彰式典第3回表彰式典

第3回永守賞表彰式典(2017年)

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平成29年9月3日(日) 京都ホテルオークラにおいて、『第三回永守賞表彰式典』を開催し、第三回永守賞表彰式、ならびに研究助成2017贈呈式を行いました。

 会場には、多くの学術関係者をはじめ、永守賞受賞者、研究助成受贈者、財団関連の皆様方約230名にご出席いただきました。

第3回永守賞については、学会推薦、または自己推薦された国内外62件の応募の中から、審査委員会にて事前に選考が行われ、8名が「永守賞」を受賞。受賞者8名による当日の講演、およびパネル展示が行われた後、審査委員会が開催され、「第三回永守賞大賞」に岩路 善尚 氏(株式会社日立製作所 研究開発グループ 制御イノベーションセンタ モータシステム研究部 主管研究員)が選出されました。

表彰式では、冒頭、堀審査委員長から審査経過報告が行われ、「第三回永守賞大賞」の受賞者が発表された後、永守理事長より受賞者の皆様に表彰状・賞杯を贈呈いたしました。これを受け、受賞者代表として岩路氏から、受賞の喜びの挨拶をいただきました。

受賞者には、副賞として「永守賞大賞」は500万円、「永守賞」は100万円が授与されました。

続いて、助成事業「研究助成2017」について、大学助教等15名(新規助成 11名、継続助成4名)の研究に対し、助成金の贈呈が行われました。これを受け、受贈者代表として日下 佳祐氏(長岡技術科学大学 産学官連携研究員)から、助成に対する謝意を込めた挨拶がありました。

また、今回の式典では、特別講演 (1)『プラチナ社会へのイノベーション』小宮山 宏 氏(株式会社三菱総合研究所 理事長)、(2)『パワーエレクトロニクスと電動機駆動の動向』赤木 泰文 氏(東京工業大学工学院 特任教授 名誉教授)が行われました。表彰式、贈呈式などの式次第を終了後、祝賀会を開催し、盛会のうちに終了いたしました。

第3回「永守賞大賞」受賞者および研究テーマ

岩路 善尚
[株式会社日立製作所 研究開発グループ 制御イノベーションセンタ モータシステム研究部 主管研究員 | 日本]
応用範囲を拡大できる永久磁石モータの回転子位置センサレス制御技術

第3回「永守賞」受賞者および研究テーマ ※アルファベット順、敬称略

阿部 貴志
[長崎大学大学院 工学研究科 電気・情報科学部門 電気電子工学分野 教授 | 日本]
広い速度・トルク領域で高効率化を目指したパワーエレクトロニクス技術を駆使した可変界磁同期モータの開発
服部 知美
[静岡理工科大学 理工学部 電気電子工学科 准教授 | 日本]
地球環境問題を配慮した高効率・低振動モータの研究開発
岩崎 誠
[名古屋工業大学大学院 工学研究科 電気・機械工学専攻 教授 | 日本]
次世代のメカトロニクスを拓く高速高精度制御技術に関する研究開発
小森 雅晴
[京都大学大学院 工学研究科 機械理工学専攻 教授 | 日本]
幾何曲面が接触する回転伝達機構の普遍的特性解明・超精密計測技術・精密伝達変速技術の研究開発
Minh C. Ta
[Associate Professor, Centre for Technology Innovation and Department of Industrial Automation, School of Electrical Engineering, Hanoi University of Science and Technology | ベトナム]
革新的な制御技術を用いた電動モータードライブのパフォーマンス向上とエネルギー節約
竹本 真紹
[北海道大学大学院 情報科学研究科 システム情報科学専攻 准教授 | 日本]
環境負荷低減を実現するためのモータの高性能化・高機能化に関する研究
Kanokvate Tungpimolrut
[Deputy executive director, National Electronics and Computer Technology Center | タイ]
社会と産業用のモータとドライブの開発とその応用

第3回「永守賞大賞」受賞者 岩路 善尚氏のコメント

岩路 善尚

岩路 善尚(いわじ よしたか)/ 株式会社日立製作所 研究開発グループ 制御イノベーションセンタ モータシステム研究部 主管研究員

この度は永守賞という大変名誉な賞を受賞させていただき、とても嬉しく思います。
私は、就職してからの25年間、モータを応用した様々な製品の制御技術開発に携わってまいりました。
その経験から、モータ制御技術では「汎用性」が最も重要であると考えております。
モータ制御技術者の使命は、高効率化や小型化などを目的に、様々な工夫を凝らして設計された多種多様なモータを、分け隔てなく駆動できる制御技術を開発することであると考えています。
この度は、この考えに基づく技術に対して永守賞を受賞でき、大変な栄誉であると感じております。
この受賞は、私にとって最大の励みになるとともに、省エネ、省資源モータの活用を促進し、地球環境保全にさらに貢献をしなければならないと実感しております。 受賞に際し、本研究テーマの開発を支援し、製品化に協力を頂いたグループ会社の皆様に感謝するとともに、研究所の同僚、先輩の皆様、そして家族にあらためて感謝いたします。