世界No.1シェアのブラシレスDCモータ世界のモノづくり企業が認めるモータ技術とは

ブラシレスDCモータで
世界No.1のシェア Concept

BRUSHLESS DC MOTOR SHARE 46% Nidec Group 日本電産のブラシレスDCモータは、世界シェア46%

私たちの生活のあらゆる場面に存在しているモータ。どれも同じように見えますが、実は、さまざまな方式があり、目的によって使い分けられています。

昔から家電製品に多く使われているのは、コンセントにつないですぐに使える100Vの交流電源で動くACモータです。一方、コードレス型の家電製品やモバイル機器では、バッテリーからの直流電源で動作するDCモータが使われています。

DCモータは、N極とS極を切り替える仕組みの違いで「ブラシ付き」と「ブラシレス」の2つの方式があります。整流子とブラシという2つの部品を接触させて機械的に切り替えるのがブラシ付きDCモータで、その整流子とブラシを電子回路に置き換えたのがブラシレスDCモータです。

特にブラシレスDCモータは、動作音が静かで長寿命、回転数を広い範囲できめ細かに変更できます。日本電産でモータの開発に携わる山根は、「ブラシレスDCモータは、効率が高い動作点をねらって制御できるので電力効率が高く、世界の消費電力のおよそ半分を占めると言われるモータの使用分を相当に削減できます」と語ります。

日本電産は、このブラシレスDCモータこそがDCモータの今後の主役になるとみており、独自の改良を加えたり、製造コストを圧縮したりすることに力を注いできました。その結果、世界市場におけるシェアはNo.1(詳しくはこちら)。世界のモノづくり企業から「ブラシレスDCモータの日本電産」と認められています。

進化するブラシレスDCモータ Product

ブラシレスDCモータが使われる冷蔵庫などの家電製品、パソコンやサーバのイメージ

ブラシレスDCモータは、高効率・長寿命・高回転などの特性が求められるところに広く使われています。

例えば、最近の冷蔵庫やエアコンに使われていることが多く、以前に比べて消費電力はとても少なくなり毎月の電気料金もそれだけ安くなっています。また、バッテリーで動作するコードレスの掃除機にも採用したものが増え、より強い吸引力を長時間にわたって発揮できるようになりました。

パソコンでは、「冷却ファンやハードディスクなどの回り続けるモノにはブラシレスDCモータ」(日本電産でファンとモータの開発に携わる竹本)というのが基本的な使い分けです。

日本電産は、モータを単体で納入するだけでなく、関連する部品や回路と組み合わせて家電メーカー等のお客様の製品機構に最適化したシステムとして提供することにも力を入れています。

モータが自らを監視する Device

負荷の大きさをマイコンが自動検出する仕組みをさらに進化させたモータの個体制御イメージ

日本電産は研究・開発によって新しい方式を生み出すとともに、モータの改良にも努めています。

モータの性能に大きな影響を及ぼすのは、電線の太さや巻き回数などの巻線仕様。また、振動を減らすには、解析結果をもとに鉄心の形を変えるといった工夫も不可欠です。ブラシ付きモータでは、ブラシの素材を改良することによって電磁ノイズの減少と長寿命化を図っています。

一方、ブラシレスDCモータでは制御回路に組み込むソフトウェアの優劣もモータの性能を左右します。日本電産がすでに市場投入しているマイコン内蔵の「インテリジェントモータ」では、モータにかかっている負荷の大きさを内蔵マイコンが自動検出する仕組みを採用しています。負荷の変動にリアルタイムで対応することによって振動を減らしています。

この仕組みをさらに進化させたのが、日本電産が開発を進めている“個体制御方式”です。

この“個体制御方式”のポイントは、電圧や電流といったモータの動作データをもとにモータが自らを監視する点にあります。監視と基本レベルの制御はモータに内蔵された制御回路でおこないますが、動作データをIoT(モノのインターネット)で取り出して、外部のコンピュータで処理することも可能です。不具合の履歴からモータの故障時期を予測するサービスも容易に実現できるでしょう。

ドローンやロボットの
エンジンに Future

ロボットの動力源として期待されるブラシレスDCモータの搭載イメージ

高効率・長寿命・高回転などの特長を持つブラシレスDCモータは、新分野の機器にも確実に搭載されていきます。

例えば、産業用ドローンのローター(回転翼)を回すモータです。竹本は、「ホビー用のドローンではコスト面で有利なブラシ付きモータが使われ続けるでしょうが、空撮や流通などの産業用では小型・軽量・高出力・高回転・高パワーウェイトレシオ(出力対重量比)・長寿命のブラシレスDCモータが適しています」と言います。

また、ロボットの動力源としてもきわめて有望です。「小型のロボットにはブラシ付きモータ、パワーアシストスーツのように人間が装着するものには小型で扁平な形状にできるブラシレスDCモータが向いています」と山根。日本電産はこの分野でもモータとギアを組み合わせた駆動・関節モジュールなどを、ロボット製造企業と連携しながら開発しています。

「これからはロボットが人間の近くで働くようになるはずです。もっとナチュラルな動きができるロボットを作るには、モータメーカーとして押さえなければならないことがまだまだあります」と山根は語ります。世界No.1モータメーカーの日本電産は、世界最先端の領域にも果敢に挑戦しています。