分析事例

金属部品の素材調査

「部品(金属)の構成材料を知りたい」

分析の内容

ある製品に使われている部品がどのような材料が使用されているか市場調査の依頼がありました。
金属部品であればSEM/EDSを用いて表面状態の観察や含有成分の簡易分析を実施することで材料を推定することができます。
装置内部に導入可能なサンプルであれば、非破壊で表面状態の観察や成分分析可能です。

図1. SEM観察結果 (100倍)
図2. 成分分析結果(EDS)
図3. マッピング分析結果(EDS)

分析の結果

SEMで表面状態を観察すると、表面には多数の不均一な空孔が確認されました。また、EDSによる成分分析では、主にFe(鉄)、Cu(銅)及び微量のSn(すず)が検出しました。さらにマッピング分析を行うと、それらの元素は不均一な分布が確認され、合金ではなく焼結材料と考えられます。以上の結果より、この材料はFe-Cu-Sn系の焼結含油軸受材と推測されます。

なお、成分が均一に分布している合金の場合は、EDSによる簡易定量※1にて、成分比から材料種の推測が可能です。

※1: EDSでの定量精度は重量%で小数点以下第1位程度であり、簡易分析となります。また、サンプルの表面状態や元素の種類によっても定量値は変動しますので詳細な定量分析が必要な場合はICP-MS等の分析を推奨します。  

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