分析事例

シール(粘着剤)の真偽判定

「B社から定期購入しているシールに関して、8月に購入したロット品は粘着力の低下が確認された。
粘着面も他月のロットに比べ、黄色く見える。この粘着剤が従来品と同じものか調べてほしい。」

分析の内容

今回の依頼のように、試料の特性が変化したという事実を裏付ける為に、正常品と異常品の比較してほしいと分析の相談があります。分析対象がシール(粘着剤)、つまり有機物の場合は、まずFT-IRで重ね合わせて相違点がないか調査します。

B社を採用した当時のデータを正常品として、7月ロット~9月ロットの粘着剤を分析しました。

写真1 シールの粘着剤をピンセットで剥がして分析。
左は正常品、中央及び右は異常品。
図1 FT-IRチャートの比較
(左は正常品同士、右は正常品と異常品の比較)

分析の結果

FT-IRによる分析の結果、粘着剤の低下が確認された8月ロット品のみ、正常品との差異が確認されました。チャートを重ね合わせて拡大してみると、完全一致していないことが分かります。
このように真贋調査の場合は、正常品との比較にて異常かどうかを判断します。
今回の事例では、FT-IRの結果で差異を確認する事ができましたが、熱分析装置等を併用する事で熱特性の観点から比較調査することも可能です。
分析対象が無機物の場合はSEM/EDX、XRF等の設備による比較調査を提案しています。

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