分析事例

生体試料の異物分析

「ある手術で患者様から摘出した未知試料の特定をしたい。外観上は人工物(有機物)と思われる。」

分析の内容

弊社は生体分析に特化した分析機関ではありませんがご希望内容によって対応可能な場合があります。
まずは分析内容を綿密に擦り合わせさせていただき、必要に応じて弊社で事前検証を行った上で受注致します。
今回の事例では、対象試料が一般環境下での保管可能で、感染症リスクがない試料である事を依頼者に確認後、ご要望のあった定性分析を実施しました。

写真1. 異物を有機溶剤に溶解して分析。
図1. FT-IRチャート
(炭化水素のチャート)
図2. GC/MSチャートの比較
(上:生体異物、下:ボーンワックス)

分析の結果

まずはFT-IRにて未知試料が炭化水素系試料であることを確認しました。
さらに、対象試料を有機溶剤に溶解させた調製液(写真1)をGC/MSで分析しました。
その結果、GC温度が200℃~260℃で複数の炭化水素に分離されていることが確認されました。
FT-IRでは単純な炭化水素のピークしか確認できませんが、GC/MSを併用することにより、未知試料が炭化水素の混合物である可能性が高い事が判明しました。
これらの結果を依頼者へ報告したところ、ボーンワックスと比較してほしいと追加調査依頼をいただき、GC/MS分析にて比較調査し、主要成分が一致したことを報告しました。

上記のように、弊社の分析装置を使って対応可能なことは是非トライさせていただきたいと考えております。お気軽にご相談ください。

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