INTERVIEW
スピード感と広範なビジネル領域を強みに限りなく広がる日本電産のものづくりへぜひともチャレンジしてほしい。 スピード感と広範なビジネル領域を強みに限りなく広がる日本電産のものづくりへぜひともチャレンジしてほしい。

小関 敏彦

TOSHIHIKO KOSEKI

日本電産 専務執行役員
最高技術責任者 生産技術研究所長

PROFILE

東京大学工学系研究科修了、米国MIT博士課程修了(Sc.D)。新日本製鉄に勤務後、東京大学の教授、副学長、理事を歴任し、2019年より日本電産で専務執行役員・生産技術研究所長、2022年より最高技術責任者として日本電産グループ全体の研究開発を推進中。

INTERVIEW.01

最初に、日本電産の
生産技術研究所長に就任された
経緯をお聞かせいただけますか。

きっかけは2017年に永守会長からお話しをいただいたことです。私はそれまで東京大学工学系研究科で材料の研究を行うとともに、副学長、研究担当理事として学内の教育・研究改革を率先して進めていました。そうした経歴を買われたのか、「2018年に誕生する生産技術研究所の運営に携わってほしい」と打診をいただきました。研究者にとって新しい研究拠点というのは非常に魅力的に映りましたし、研究者仲間や友人の後押しもあって取り急ぎ顧問をお引き受けしました。そして2019年に日本電産へ正式に入社して同研究所の所長に就任したわけです。

INTERVIEW.02

日本電産には「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」や
「情熱、熱意、執念」のような独自の企業理念と文化・風土があります。
小関専務は入社されてからどのような会社だと感じておられますか。

とにかくスピード感が際立っている会社だと思っています。製品の開発も生産も、ほかの会社に比べて圧倒的に早いと思いますよ。日本社会は海外と比べてルール決定や行動を起こすタイミングがゆっくりした業界分野や企業が多い中で、これは非常に大きな利点です。尚、スピードを追う緊張感に包まれた職場環境は厳しいと思われるかもしれませんが、実際にそのような中で自分たちを律しながら働くのはとても刺激があっておもしろいです。だから社員は皆、楽しんで仕事をしているように感じますね。

INTERVIEW.03

日本電産が生産するモータについて
その技術や製品は今後の社会で
どんな強みを発揮していくと
お考えでしょうか。

まずモータ全般に関する展望を言うと、これから社会でますます重要になるコンポーネントであるのは間違いないですね。現在、自動車や家電製品への搭載が拡大しているのはその代表で、近い先にロボットや医療の世界にもどんどん利用が広がっていくでしょう。特にロボットは重い荷を運ぶ大型ロボットだけでなく、軽いものを人の手のようにしなやかに運ぶ小型ロボットの活躍シーンが増えるはずです。例えば食品工場で弁当の総菜を詰めたり、介護の現場でやさしく人に接したりできるようなロボット。そうしたロボットの細やかな動きを実現するには小さなモータがたくさん必要なのです。またロボット自体を普及させるために、モータ一つひとつが安価であることも大切になります。ですから、日本電産が追求し続ける軽薄短小で低コストなモータは、今後さらに幅広い製品に活かされて社会的価値が高まってゆくと考えています。

INTERVIEW.04

そのようなモータ開発や生産において、
生産技術研究所が果たす役割はどのようなことでしょうか?

現在、日本電産は世界中に200以上の生産拠点があり、中国だけでも50以上の工場を有しています。それらは会社が急成長する中でM&A等を通じてグループになった企業の集合体であるため、各製造ラインにさまざまな機械設備や多種多様なオペレーターが存在し、生産効率や品質面で理想的なものづくりができているとは言えません。そこで生産技術研究所が核となり、Industry4.0やSociety5.0など次代社会の創造に向けた考え方と最先端の生産技術を取り入れながら全拠点の統一進化を図り、よりコンパクト・高効率なものづくりができるよう変革していこうとしています。同時に、自社グループ内の事業部や産学と連携した共同研究を通じ、最新の製品開発や様々な技術開発も同時に推進しています。

INTERVIEW.05

業務における営業部門との
つながりや連携については
いかがですか。

技術部門と営業部門の距離が非常に近いのが、日本電産の特徴のひとつと思っています。何より、開発現場も生産現場も市場や顧客のニーズを敏感に取り入れないとものづくりを前に進められませんから。私自身もグループ組織をまたいで営業部門とは常にコンタクトを取り、僅かな情報も見逃さないよう努めています。会長からはもっともっと密に連携して市場動向を先取りした開発を進めてほしいと言われていますが(笑)。

INTERVIEW.06

小関専務が今後、技術部門で達成したいと
考えている目標について教えてください。

一つは会社が目指している2025年4兆円、2030年10兆円の売上げを実現するために、新しい研究開発分野を次々と立ち上げることです。それによってインパクトのある技術、製品を世の中にどんどん出して市場シェアを広げていきたいですね。もう一つは、先述したようなグローバルレベルでの生産現場の改善です。例えば製造工程にAI技術を導入して不具合や欠陥を発見する精度を高め、従来人が手掛けていたより何倍も高品質なものづくりを実現したい。生産現場は非常に有用なデータをたくさん生み出すので、改善を通じてそれを収集し、使いこなすことが日本電産のこれからの成長に大いに役立つと考えています。

INTERVIEW.07

日本電産の開発業務で、
技術系出身の方は
どんな活躍ができるでしょう。

日本電産が行う研究開発はモータ単体に留まらず、モータを活かしたさまざまな製品に広がっています。物流業界における通信技術を使ったドローンや無人搬送台車などは好例ですし、今、生産技術研究所ではAI技術やICT、データサイエンスなどを駆使したモジュール製品の開発も積極的に行っています。日本電産と聞くと電気工学や機械工学系の出身者が求められると想像されがちですが、モータの使い方を考えて応用してゆく活動は限りがないので、他のどんな技術を学んだ人にも活躍の場があると言えます。そのような意味では出身学科や専攻は関係なく、できるだけ広い分野の技術に関心を持ち挑戦できるような人たちに集まってほしいですね。

INTERVIEW.08

最後に、日本電産に興味をお持ちの方に向けて
メッセージをお願いします。

声を大にしてお伝えしたいのは、日本電産は必ず社会の発展に貢献できる会社の一つであることです。企業が日々変わりゆく社会に適応して成長していくのは相当大変なことですが、日本電産はそれができるスピードと、実に広範なビジネス領域を持っています。特に技術系出身の方には、日本電産でさまざまな業界・分野とつながる技術開発にチャレンジし、よりよい社会の変化をリードする役割を担っていただきたいと思っています。