サプライチェーンマネジメント
顧客とのかかわり
基本的な考え方
顧客からのさまざまな要望に応えるため、QCDSSS(品質、原価、納期、サービス、スピード、差別化)を営業活動の基本姿勢と定め、開発・生産・営業部門が一体となって顧客満足度の向上や信頼関係の構築に努めています。世界中に広がる顧客の要望に素早く応えるため、顧客のそばで開発・生産・販売活動を行う「メイド・イン・マーケット戦略」を実践しています。各地域で市場に密着し、顧客ニーズに即したスピーディできめの細かい対応に努めています。

製品の安全性と品質については、当社はその製品ラインナップの豊富さ、また供給数量の多さから、単なる製品の提供にとどまらず、環境親和性の観点に基づく部品選定や製品の安全性、さらには廃棄やリサイクルに至るまでのあらゆる場面における安全性の全てを保証しなければなりません。当社は安全かつ安心してお使いいただける製品を皆様に提供することで、持続可能な社会インフラづくりに貢献できると考えています。
国内外の生産事業所には、品質保証部門を設置するとともに、品質マネジメントに関する国際規格(ISO9001、車載用モータに関してはIATF16949)に基づく品質保証体系を構築しています。そして、NIDECグループ全体の品質保証を統括する横串機能として設立されたグローバル品質統括本部が、各社の品質保証部門と連携し、一括管轄できる体制を構築しています。
目標
マテリアリティ

体制・取り組み
品質マネジメント体制
NIDECグループ全体を品質面で統括する組織として「グローバル品質統括本部」を社長直下に設置しています。CQO(Chief Quality Officer:最高品質責任者)を任命し、事業本部とグループ会社の品質保証部門および品質保証責任者をこのCQOの指揮・監督下に置くことで、品質活動の強化と、品質課題への速やかな対応に努めています。万が一お客様に大きな影響を及ぼす可能性のある品質リスクが判明した場合には、迅速にCQOへ報告が入るよう、グローバルで管理を強化しています。また、品質の状況や好取組事例などを共有する全社品質会議を定期的に開催するとともに、グループ各社に対する品質改善指導や品質課題解決支援などを行い、NIDECグループ全体の継続的な品質向上を推進しています。

環境志向型開発
小型モータ事業本部では、鉄鋼材料に対する低鉛材料への切替えロードマップに基づき、材料データベースの構築を2022年に完了しています。以降、顧客も交えた具体的な鉛使用量削減アクションに移行し、2025年を活動の節目に設定し推進しています。先行して実施してきた半田材料等における鉛フリー材の適用に続いて、部品の原材料にまで踏み込むことで、インパクトが大きい鉄鋼材料を中心に鉛の低減を実施しました。今後はその活動を銅系材料にも広げ、お客様の理解を得ながらより広範な低鉛化を推進します。鉛使用量削減の活動の継続的な遂行を通じて、地球環境への貢献と製品競争力の向上を両立させる「環境志向型開発」を推し進めていきます。

品質アセスメント
車載事業本部では、近年厳しさを増す安全・品質要求、エネルギー効率への要求、そして市場の開発サイクルの加速に対応するため、新規プロジェクト開発段階において品質保証部によるプロジェクト成果物監査(Quality Management監査)を通じて、高い製品品質と工程品質を確保する取り組みを実施しています。社内第三者である品質保証部が全ての部門の成果物(プロジェクトタスク)を精査し、評価する仕組みを導入しています。この取り組みはプロジェクト計画に合わせて実施し、トップマネジメントへの結果報告を義務付けることで、製品開発の品質向上を行い、車載事業部内の製品安全リスクの未然防止活動を強化しています。