中長期戦略目標

中期戦略目標 「Vision 2020」

2015年4月に発表した中期戦略目標では、自律成長とM&Aを基軸に、2020年度売上高2兆円、営業利益率15%以上、株主資本純利益率(ROE)18%以上を目指していきます。また、経営管理体制の更なる強化を図るため、中国・アジア・米州・欧州(含む中東・アフリカ)にそれぞれ地域統括会社を設置し、グローバル5極経営管理体制を確立します。経営品質・経営効率の向上、PMI(買収後の統合)の積極的なサポートを行い、経営基盤をより強固にした上で新中期戦略目標の達成を目指します。

成長のためのビジネスポートフォリオ転換

売上高2兆円達成に向けて、「精密小型モータ」中心のポートフォリオから、「精密小型モータ」、「車載」、「家電・商業・産業用」、「その他の製品グループ」の4本柱のポートフォリオへ転換させています。なかでも、「車載」および「家電・商業・産業用」を重点2事業に据え、さらに成長を加速させていきます。

精密小型モータ

技術優位性を生かした新たな需要の創造と、競争優位を生かした収益性改善に注力し、2020年度に売上高6,000億円を目指します。

HDDは主にPCやサーバを始めたとした多くの情報機器に用いられていますが、その心臓部を担うのがHDD用モータです。HDD用モータは市場が安定して推移するなか、収益性の向上に努めます。 タブレットやスマートフォンなどの新しいIT端末の普及によりPC市場は今後大きな市場拡大は望めませんが、一方で画像や動画などの高画質・高容量化、ソーシャルメディアやゲームの普及などビッグデータ時代が到来しています。それに伴うストレージ需要の拡大により、今後もサーバ用途などではHDD用モータ需要は安定して継続すると見込まれます。

その他の小型モータについては、スリー新活動(新しい製品・市場・顧客を積極的に切り拓く活動)による持続的成長を目指します。特に近年、製品の小型化や省電力化に対応するため、機器の放熱・冷却性能といったサーマルマネジメントに関する要求が増えています。このような需要に対応するため、ヒートシンクやヒートパイプ、ベイパーチェンバー等を組み合わせたサーマルモジュールに関する技術を向上させるとともに、モータ製品と組み合わせたサーマルソリューションを市場に提供していくことを目標としています。 当社のブラシレスDCモータの「省エネ・長寿命・低騒音」という特性を活かし、AV・IT・OA・通信機器や家電・産業機器など多岐にわたる分野において、新たな活用の場を開拓し、持続的な成長につなげていきます。

小型ブラシレスDCモータ

車載

高付加価値なモジュール製品開発を進め、2020年度に売上高6,000億円を目指します。

当社グループは世界No1シェアを誇る電動パワステ用モータを始めとした車載用モータ、車載カメラ、コントロールバルブ、電動オイルポンプ等の車載製品を提供しています。さらに自動車の基本動作である「走る・曲がる・止まる」の内「走る」を担う駆動用モータが今後当社の成長を牽引します。これらに電子制御ユニット(ECU)を組み合わせることで各部品がシステム化され、高付加価値のモジュール製品を提供することができます。

また、モータやECU、センサー等を統合して車のさまざまな機能を電子制御することにより、安全走行や衝突回避、被害低減、自動走行が可能となり、クルマの安全性が高まります。ほかにも、燃費改善によるCO2の排出量低減効果も期待できます。

今後は自動車の電装メーカーを目指し、これまで培ったモータ技術にECUやセンサーの先進技術を統合したシステム・モジュール製品を自動車業界に提供することで、より安全で環境に優しく快適なクルマ作りに貢献していきます。

一体型トラクションモータシステム(E-Axle)

家電・商業・産業用

重点成長事業として、売上・コスト両面でのシナジー効果の追求と、収益性の改善を図り、2020年度に売上高6,000億円を目指します。

車載とともに重点成長事業である家電・商業・産業用は売上・コスト両面でシナジー効果の追求と収益性の改善を図り、2020年度に売上高6,000億円を目指します。家電部門では洗濯機、乾燥機、食洗機用モータを、商業部門ではエアコン用モータを手がけており、産業部門では農業、石油、ガス、鉱業、上下水道、製鉄、海洋といったマーケットを中心に事業を展開しています。世界的な省エネ・省電力化の流れを追い風に、家電・商業・産業用事業のさらなる発展を目指します。

家電・商業・産業用モータ製品群

その他

小型ロボット用減速機の生産能力を増強し、2020年度に売上高2,000億円を目指します。

増大するファクトリーオートメーション(FA)需要に対応し、小型ロボット用減速機向けの新工場の稼動を開始し、生産能力を大幅増強することで、コスト競争力を高め、新興国の追随を許さない勢力図を構築、拡大させていきます。

フレックスウェーブ減速機(左)、コロネックス減速機(右)

M&A

日本電産はM&Aを成長の為の重要戦略として位置付けています。

特に当社が重要2事業として位置付けている車載、家電・産業・商業の市場に進出するには従来持っていなかった技術、製品、商流を獲得することが必須であり、あらゆるモータにおいてグローバルなネットワークを形成することが不可欠と考えているため、 M&Aを重要戦略と位置付けています。また、従来のPCを中心としたIT市場への依存度が高い事業ポートフォリオを是正し、経営リスクを分散することも目的としています。

M&Aによる売上への寄与

長期目標 「2030年度売上高10兆円」

日本電産は、1973年創業から40年余りで、売上高1兆円を超える企業へと成長しました。なかでも、1990年代後半から訪れた「パーソナルコンピュータの普及」という大きな波を捉え、飛躍的な発展を遂げました。

そして現在、「地球温暖化」、「労働人口の減少」という社会課題を背景に、5つの大波が到来しています。 日本電産はこの大波で生じる事業機会を捉え、2030年度売上高10兆円を目指します。

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