会社名
ニデック株式会社
代表者名
代表取締役社長執行役員 岸田 光哉
取引所
東証プライム(6594)
所在地
京都市南区久世殿城町338
問合せ先
コーポレートコミュニケーション部長 渡邉 啓太
電話
(075)935-6150

当社子会社であるニデック自動車モータ(浙江)有限公司(以下、「当社」)が、中国工業・情報化部が推進する「2025 年度スマート工場の段階的育成制度」に基づき、浙江省政府より同省内で初の「先進レベルのスマート工場」に認定されました。

当社は 2024 年 1 月に浙江省より「省レベルのスマート工場」に認定されており、今回はさらに上位の評価となります。

浙江省経済情報化庁の公式ウェブサイトに公示された「先進レベルのスマート工場(浙江省で初の認定)リスト」

浙江省が定める「先進レベルのスマート工場」とは、スマート製造設備や産業用ソフトウェア・システムを導入し、生産設備と情報システムを相互接続することで、製造プロセス全体の効率向上や事業モデルの革新を目指す新型の工場を指します。この条件を満たすためには、生産・経営データの相互共有、重要な生産プロセスの精密制御、生産と経営の協調管理を実現し、さらにデジタル化とスマート化を活用したアプリケーションを重要な場面で展開することが求められます。

ニデック自動車モータ(浙江)有限公司は、生産、経営、物流、開発の各分野で統合を進めており、2023 年度に認定されたスマート工場を基盤に、多方面での転換とアップグレードを実施しました。具体的な取り組みとして、以下のような施策を展開しています。

①クラウドコンピューティングとコーポレーション・マネジメント・プラットフォームの導入

当社はクラウドコンピューティングとコーポレーション・マネジメント・プラットフォームを活用し、生産過程におけるデータ共有、協働作業、リモート協働を実現しました。この仕組みにより、異なる部門間での情報共有と協働が促進され、生産プロセス全体の効率性と調和性が向上しています。

*¹ コーポレーション・マネジメント・プラットフォーム:「デジタル化コーポレーション・マネジメント・プラットフォームおよび OA システム」の略語。デジタル技術を活用して構築された「オンライン・コーポレーション・ハブ」を通して企業または組織内に分散した人、プロセス、情報およびリソースを一つのプラットフォームに統合することにより、「コミュニケーションのデジタル化」、「プロセスの自動化」および「データの一元化」などの機能を実現することが可能。

クラウドコンピューティングの協調プラットフォーム アーキテクチャ図

②インテリジェント倉庫の構築

当社のインテリジェント倉庫は、スマート製造とスマートロジスティクスの中核的な役割を担い、効率向上、コスト削減、管理の高度化、産業間連携を実現しています。特に、データ連携や可視化による管理を導入することで、倉庫自動化レベルを大幅に向上させ、企業全体のデジタル化能力を飛躍的に強化しています。

インテリジェント立体倉庫

③人と機械の協調作業

当社では、生産工程に AI やスマートセンサーなどの新世代技術を取り入れています。さらに、SAP、MES、WMS といったシステムを統合し、スマート生産設備、スマート品質検査設備、無人搬送車(AGV)との連携を図ることで、生産工程の相互作用を実現しています。これにより、生産効率と柔軟性を大幅に向上させています。

自動化生産工程の様子

④ビッグデータ分析とインテリジェントな意思決定

生産プロセスで収集された膨大なデータを分析し、人工知能や機械学習アルゴリズムを活用することで、生産データの高度な処理と意思決定の支援を実現しています。この取り組みにより、生産計画の最適化、設備故障の予測に加え、製品品質の向上が可能となります。

自動生産ライン

自動生産ラインは、人手を介さずに労働生産性、安定性、製品品質を向上させることが可能です。この度の再認定は、スマート化やデジタル化における積極的な活動が浙江省内で認められ、当社が進めてきた自動化、透明化、可視化、リーン化といった取り組みが高く評価されたものです。

今後、当社は高水準な理想の工場を目指すとともに、「国家レベルのスマート工場」の実現に向けてさらなる取り組みを進めてまいります。「高収益、最先端、持続可能な理想工場」を目指し、生産および業務プロセスの革新、設備のアップグレードを進め、設備の相互接続や生産の透明化など、理想的な工場の実現を目指してまいります。