フィリピン日本電産株式会社(以下、「フィリピン日本電産」という。)は2017年12月15日にフィリピン工科大学(Technological University of the Philippines:以下、「TUP」という。)と切削加工技術者育成を目的とした同校への寄付講座設置について合意しました。
この寄付講座は、経済産業省拠出金事業の一つである「大学寄付講座事業」のフィリピン第一号案件として採択されています。

1. 設立の背景と主旨
2015年11月にマレーシア・クアラルンプールで開催された「アセアンビジネス投資サミット」において、日本の安倍首相より、アジアにおいて3年間で4万人の人材育成を支援する産業人材育成構想が発表されました。これを受け、日本政府は、日アセアン経済産業協力委員会(AMEICC)※に対し、アセアンにおける産業人材育成支援のための予算を拠出することとしました。その拠出金事業の一つが「大学寄付講座事業」で、アセアン域内の大学等への寄付講座開設によって、現地日系企業で即戦力となる人材の育成、並びに日系企業への就職を促す仕組み作りの支援を行い、日系企業の事業活動円滑化及び日アセアン協力関係深化への貢献を目指しています。
今般、当事業のフィリピン第一号の実施者として選定されたフィリピン日本電産は、1995年にフィリピン・ラグナ州に設立され、20年以上精密小型モータの生産を続けています。グループ合わせて16,000名規模の現地社員を雇用する同社では、モータ製造技術の中核にあたる部品切削加工を担える人材の少なさを課題と考えています。そこで、多くの人材を育成できる専門講座をフィリピンの有力大学に寄付の形で設置することで大学側と合意しました。

2. 寄付講座の概要
(1)対象校:フィリピン工科大学
(2)講座目的:切削加工技術の知見を有する技術者の育成
(3)開設期間:2018年6月~2019年3月
(4)寄付予定額:総額21.6百万円

3. 寄付講座の活動内容および期待される成果
フィリピン日本電産は、講座の開設や運営に必要な技術支援や人材派遣を行うとともに、講座に使用する切削加工機2台を寄贈します。講座では、切削加工機を実際に使いながら、コンピュータ制御の方法やメンテナンス方法を含む切削加工技術全般を学ぶことができます。寄付講座期間で、企業の即戦力として必要な知見を有する150名程度の人材を輩出する計画としています。同期間終了後もTUPにて同様の講座を続けることとしており、今後の継続的な人材育成が見込まれます。

※日アセアン経済産業協力委員会(AMEICC):日アセアン経済大臣会合(AEM-METI)の下部組織で、AEM-METIで示された方向性に基づき、アセアン域内での具体的な経済・産業協力を実施しています。