内部管理体制等の改善に向けて

事案の概要

当社は、当社グループにおける不適切な会計処理の疑義について、徹底的な調査および原因究明を行うために、2025年9月3日、独立した第三者委員会を設置いたしました。

第三者委員会による調査が継続中であったことにより、連結財務諸表に重要かつ広範な影響を及ぼす可能性があること等から、2025年3月期の有価証券報告書の連結財務諸表に係る監査報告書について監査意見を表明しない旨の監査報告書を当社の会計監査人より受領しました。このような状況を受けて、2025年10月28日に、当社は上場している東京証券取引所から、内部管理体制等について改善の必要性が高いとして「特別注意銘柄」の指定を受けました。

その後、2026年2月27日の中間報告を経て、2026年4月17日に第三者委員会より最終報告書を受領いたしました。これらの中で、当社グループにおける一連の会計不正に関する事実関係の認定、原因分析、および再発防止に向けた提言が記載されています。

これを受け、当社は2026年4月27日、最終報告書の提言を反映させた改善計画の改訂版を公表いたしました。現在は、1月に作成した当初の計画をより実効性の高いものへとアップデートしたこの改訂版の改善計画に基づき、全社を挙げて内部管理体制等の抜本的な改善を推進しております。

判明した主な会計不正の内容

多岐にわたる拠点において、以下の手法を用いた不正・誤謬が確認されています。

  • 棚卸資産: 資産性のない原材料・製品の評価損計上を回避し、費用計上を先延ばしにする。
  • 固定資産: 実現確度の低い売上計画に基づき、減損処理を不適切に回避。
  • 費用資産化: 本来費用処理すべき人件費を固定資産に計上し、減価償却を通じて費用計上時期を遅延。
  • 収益認識: 補助金返還引当金の不適切な取り崩しや、収益計上が認められない補助金の収益計上。
  • 債権管理: 不良債権に対する貸倒引当金の過少計上。

財務および配当への影響

  • 純資産への影響: 判明した不正・誤謬の訂正により、2025年度第1四半期末の連結純資産は約1,607億円減少する見込みです。
  • 債権管理: 不良債権に対する貸倒引当金の過少計上。
  • 派生的な減損リスク: 過年度損益の下方修正に伴い、主に車載事業に関連する「のれん」および固定資産(検討対象規模:約2,500億円規模*)について、追加の減損損失が発生する可能性があります。なお、これらに伴って、各年度の減価償却費、税金費用等が変更になる可能性があります。
  • 期末配当: 2026年3月3日時点において、調査継続中であり、過年度決算への重要な影響が見込まれていたこと等ことから、2026年3月期末は「無配」といたしました。

*今後の調査手続きにより、具体的な影響額は変動する可能性があります。

主な経緯

2025年6月27日 有価証券報告書の提出期限延期
2025年9月3日 第三者委員会の設置
2025年9月26日 有価証券報告書の提出 / 内部統制報告書の提出
2025年10月23日 業績予想・期末配当予想修正 / 中間配当無配決定
2025年10月28日 特別注意銘柄への指定
2025年10月30日 ニデック再生委員会の設置
2025年11月4日 お取引先様へのお詫び掲載 / コミットメントライン契約の締結
2025年11月14日 改善計画の策定方針の提出 / 2026年3月期第1四半期および第2四半期決算短信・半期報告書の提出
2025年12月12日 改善計画・状況報告書ドラフトの提出(日本取引所自主規制法人へ)
2026年1月28日 改善計画・状況報告書の提出(日本取引所自主規制法人へ)
/ 2026年3月期第3四半期決算短信の45日超過を開示
2026年2月27日 第三者委員会より調査報告書を受領
2026年3月3日 調査報告書を公表 / 役員人事を刷新
2026年4月17日 第三者委員会より調査報告書(最終報告)を受領
2026年4月27日 改善計画・状況報告書の修正版を提出(日本取引所自主規制法人へ)
/ 2026年3月期決算発表の延期を開示