会 社 名
ニデック株式会社
代表者名
代表取締役社長執行役員 小部 博志
取 引 所
東証プライム(6594)
所 在 地
京都市南区久世殿城町 338
問合せ先
広報宣伝部長 渡邉 啓太
電 話
(075)935-6150

ニデックグループのニデック株式会社およびニデックアドバンステクノロジー株式会社は「令和 5 年度近畿地方発明表彰」においてそれぞれが発明した「モータ」(特許第 4816479 号 ニデック)が京都発明協会会長賞を、「電流スパーク検査」(特許第3953087 号 ニデックアドバンステクノロジー)が発明奨励賞を受賞しました。

 

 

地方発明表彰は公益社団法人 発明協会が主催するもので、地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的に 1921 年(大正 10 年)に創設されました。全国を北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州の 8 地方に分け、各地方において優秀な発明、考案、または意匠を生み出した技術者・研究開発者の功績を称え顕彰するものです。

ニデックが京都発明協会会長賞を受賞した「モータ」は主に送風ファンに用いられる発明です。従来のスリーブベアリングモータは、安価であり、小型化可能、堅牢で静粛性に優れますが、地面に対し垂直以外の方向に配置すると、騒音が大きくなり、モータ使用姿勢が制限されるデメリットがありました。本発明は、スリーブに回転支持されるシャフトの下端部を、軸線方向に磁気的に吸引する吸引用マグネットを設け、更に磁束漏れを防ぎ吸引力を向上させるためにマグネットの周囲に配置したマグネットホルダーの軸線方向の位置を規制するようにしました。これにより、使用姿勢により騒音が発生するスリーブモータの欠点を克服し、更に堅牢性を高めることができました。今回の発明を適用した送風ファンは、様々な家電製品、OA 機器、通信機器、その他製品に広く採用され、我々の日常生活の一部となっており、生活の「快適性」において必要不可欠な製品となっています。

ニデックアドバンステクノロジーが発明奨励賞を受賞した「電流スパーク検査」は電子機器に搭載されるプリント基板や半導体パッケージの絶縁検査を正確に行う発明です。従来の絶縁検査では、配線パターン間に検査用電圧を加えて絶縁抵抗値を計算し、その値が一定以下の基板や、配線パターン間の電圧を測定してスパークと呼ばれる放電を検出した基板を不良品と判断する検査方法が用いられていました。しかし、例えば配線パターンが酸化膜に覆われていると、プローブ(検査用の針)と配線パターンの間に疑似スパークが発生する可能性がありますが、配線パターン間の電圧の測定だけでは不良品と判定される場合があり、検査精度に課題を抱えていました。本発明は、対象配線パターンと他の配線パターンとの間に検査用電圧を加え、配線パターンと直列に電流検出手段を設けて、電流を測定することによって疑似スパークを検出せず、不良品をより正確に検出できるものです。今回発明した技術をもつ当社グループの基板検査装置は 20 社以上の製造業や検査業のお客様に利用いただいており、世界市場における同社の基板検査装置のトップシェア維持に貢献しています。

当社グループは今後も、事業を通じて社会課題を解決し、社会の発展に貢献してまいります。