2022年度特集 - 統合報告書2022
コーポレート・ガバナンス ― 強固なガバナンス体制の構築

公正かつ透明性・実効性の高いガバナンス体制の実現

コーポレート・ガバナンス

公正かつ透明性・実効性の高いガバナンス体制の実現

基本的な考え方

当社グループのコーポレート・ガバナンスの目的は、企業の誠実さを確立した上で社会の信頼を獲得し、「高成長、高収益、高株価」をモットーとした持続的な企業価値の拡大を図ることです。この目的のため、内部統制の維持・強化を通じて経営の健全性・効率性を高めています。また、情報開示の充実を通じて経営の透明性を高めます。
例えば当社は2020年に監査等委員会設置会社に移行し、報酬委員会を設置する等、取締役会の監督機能の強化を図っています。また2021年度の取締役会実効性評価では、客観的な評価・分析を目的として第三者機関による評価を導入しています。今後もさらに取締役会の実効性を向上させるために、第三者機関による取締役会実効性評価を継続実施していきます。
加えて、取締役会の独立性・多様性の確保にも取り組んでいます。当社の取締役会は社外取締役6名を含めた10名で構成しており、各取締役は当社の事業内容、経営環境等を考慮の上、幅広い多様な分野における知識・経験と資質を有する人材でバランスよく構成しています。また、海外駐在経験を豊富に有する者や女性の取締役を選任することで多様性の確保にも配慮しています。今後も取締役の選任に際しては、取締役会全体としての知識・経験・能力のバランスや、職歴・性別・年齢等の多様性および事業規模に適した員数等を考慮していく予定です。
持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指す上で、コーポレート・ガバナンスは最重要課題の一つとして認識し、引き続き体制強化・充実に取り組んでいきます。

マテリアリティ Phase1 KPI

2021年度の取り組み

取締役会の実効性確保については、毎年、社外取締役を含めた取締役会メンバーを対象にアンケートを実施しています。その結果をもとに取締役会における議論を行い、実効性と現状の課題を分析・評価しています。2021年度は客観的な評価・分析のために、第三者(外部法律事務所)による評価の仕組みを導入しました。第三者からは「取締役会の構成・頻度・時間・情報の質を考慮すれば総じて取締役会は十分に機能しており、その議論および運営は改善されている」との評価を得ています。また、社外取締役が自由に発言できる雰囲気となっている点で適切であるとも評価されています。アンケート結果をもとに引き続き対応策を検討し、継続的な改善に努めていきます。
役員報酬については、手続きの客観性・透明性の向上に向けて役員報酬体系を改めて整備しました。また2022年度の役員報酬については、報酬水準・業績評価・役員のパフォーマンス評価等の妥当性を担保すべく、報酬委員会における審議を経た上で取締役会への答申を行いました。

今後に向けて

取締役会の実効性確保については、各議題に係る情報の十分な提供・議論の機会の確保や、非業務執行取締役の事業理解の促進(業務執行取締役による事業説明・オンライン工場見学の実施)、ステークホルダーからの情報のフィードバック等の施策を継続実施する予定です。
取締役候補者の選任などの重要な事項については、独立社外取締役が出席する取締役会で審議・決議をしており、現時点で独立社外取締役の適切な関与・助言を得ることができています。 しかし、社会情勢やステークホルダーからの要請を勘案し、今後も必要な対応を進めていきます。また、報酬委員会の実効性についても引き続き向上に努めていきます。

コーポレート・ガバナンスの変遷

コーポレート・ガバナンスの変遷

コーポレート・ガバナンス体制

コーポレート・ガバナンス体制

➊ 取締役会

運営状況

取締役会は、経営に関わる重要な事項について意思決定を行うとともに、業務執行の監督を行います。経営に対する監督機能を強化し、経営の透明性・客観性を高めるため、独立性の高い社外取締役を選任しています。

取締役会の審議内容

取締役会の審議・報告内容(2021年度)

取締役会実効性評価アンケート(取り組みと評価)

2021年度の取り組み

  • 社外取締役へ向けた事前説明を継続実施し、各議題に係る情報の十分な提供、議論の機会を確保。
  • 非公式会議における非業務執行取締役の事業理解促進(事業説明とオンライン海外工場見学)および多様なステークホルダーからの情報のフィードバック。
  • 業務上の責任者(執行役員等)選任時の該当人物の経歴・スキル等の説明。
  • リスク管理に関する課題が挙がった機能部署へ積極的なフィードバックを実施。

2021年度評価まとめ

  • 取締役会の構成、頻度、時間、情報の質と説明に加え、「総じて取締役会は十分に機能している」「取締役会の議論および運営は改善されている」、また「社外取締役が自由に発言できる雰囲気となっている」との点で適切と評価されている。
  • 第三者からも、昨年度に引き続き取締役会の議論および運営・監督機能は総じて改善・向上されているとの高い評価を受けており、当社の取締役会は適切に機能していることを確認されている。
  • 課題点としては、中長期計画実現への努力や目標が未達となった場合の原因分析が不足。また経営戦略上の課題への議論や経営層の後継者の計画的育成への十分な時間・資源確保。他には、提供資料のボリューム(一部説明資料が不十分)などが挙げられる。
2022年度の取り組み

スキルマトリクス

スキルマトリクス

➋ 監査等委員会

監査等委員会は、取締役の職務執行の監査を行うとともに会計監査人から監査報告を受けます。

委員構成および議長の属性

委員構成および議長の属性

監査等委員会と会計監査人の連携状況

監査等委員会と会計監査人との間で、四半期ごとの会合に加え、年に2、3回ほど必要に応じ会合を行っています。会合では、監査結果、監査体制、監査計画、監査実施状況等について情報・意見交換を行っています。

監査等委員会と内部監査部門の連携状況

内部監査部門である経営管理監査部により、定期的に監査等委員会に対する報告会が実施されており、監査等委員会は当社グループにおける内部監査の結果につき報告を受けています。また、監査等委員会は経営管理監査部との間で、必要に応じて意見交換、情報共有を行い、経営管理監査部に対し実地監査の要請を行っています。

➌ 各種委員会

3. 各種委員会

➍ 経営会議

経営会議は月1回開催され、月次決算の総括や、管理部門、関係会社、事業本部等の重要事案を全社横断的に審議する会議により業務執行状況を把握するとともに、以降の業務執行についての判断を行います。

➎ Management Committee

Management Committeeは代表取締役会長の諮問機関として原則月2回開催され、代表取締役社長が議長を務め、全般的業務執行方針や計画の審議および個別重要案件の審議を行います。

社外取締役選任理由および主な活動状況

社外取締役選任理由および主な活動状況

※ 当事業年度における取締役会の開催回数は22回、監査等委員会の開催回数は15回、報酬委員会の開催回数は2回です。

社外取締役のサポート体制

社外取締役については、取締役会事務局である総務部が補佐しています。通常の業務連絡等を通じてタイムリーな会社情報の提供と各種問い合わせに対応するとともに、取締役会の開催に際しては、全取締役に対し開催日前日までに取締役会の議案関連資料および経理情報を提供しています。加えて、監査等委員である社外取締役については、内部監査部門である経営管理監査部が補佐しています。監査等委員会の開催に際しては、全監査等委員に対し開催日3日前までに開催の通知をするとともに、監査等委員会の議案関連資料を前日までに事前送付し、監査等委員会後は議事録を作成、全監査等委員に対し送付しています。また社外取締役である監査等委員に対しては、必要に応じて監査等委員会等で常勤監査等委員や当社役員等から各種情報が随時報告、提供されています。
なお、監査等委員以外の社外取締役と監査等委員で非公式な会合をもっており、当社役員等から各種情報が提供されているほか、Webを活用してグループ会社の現場を視察しています。

役員報酬

1. 取締役報酬方針

基本方針

当社の役員報酬は、グローバルな競争力の強化と事業の持続的な成長を目的とし、以下の方針に基づいて決定します。

  • 企業価値向上へのモチベーションを高めるものであること
  • 優秀な経営人材確保に資するものであること
  • 当社の企業規模と事業領域において適正な水準であること

報酬構成の概要

  • 社外取締役(監査等委員である取締役を除く)
    固定報酬
  • 取締役(社外取締役および監査等委員である取締役を除く)
    固定報酬変動報酬(賞与)業績連動型株式報酬
    =3:1.5:1

報酬の決定プロセス

役員(監査等委員である取締役を除く)の個人別の固定報酬および変動報酬の額については、本方針に定める基準に従って、任意の諮問機関である報酬委員会の答申を踏まえ、取締役会が決定します。また、業績連動型株式報酬の内容についても、同様に報酬委員会の答申を踏まえ、取締役会が決定します。

報酬の没収等(クローバック・マルス)

固定報酬および変動報酬については、会社に重大な損害を与えた場合は、対象者の同意を得て減額することがあります。
また、業績連動型株式報酬については、受益権確定日以降、株式交付対象者が職務や社内規程への重大な違反等の非違行為があった場合、会社は、その者に対して賠償を求めることができます。

2. 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数

2. 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数

※1 上記業績連動報酬には、第48期中に退任した取締役5名の清算分を含んでいます。
※2 2018年6月20日開催の第45期定時株主総会において、業績連動型株式報酬制度の導入を決議されています。上記は日本基準により当事業年度に費用計上した金額を記載しています。なお、社外取締役は制度の対象外となっています。

3. 役員ごとの連結報酬等の総額等

3. 役員ごとの連結報酬等の総額等

※ 報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。

内部統制

当社グループは、国内証券取引所上場企業として求められるコンプライアンス体制を確立し、リスク管理責任を明確化することにより経営の健全性・透明性の向上に努めます。具体的には、経営管理監査部の監査活動により金融商品取引法第24条の4の4第1項が求める財務報告における内部統制の有効性の維持と改善を図ります。また、取締役会の下にコンプライアンス委員会・リスク管理委員会・情報セキュリティ委員会およびCSR委員会を組織し、それぞれの事務局として法務コンプライアンス部・リスク管理室・情報セキュリティ管理室およびIR・CSR推進部を設置し、内部統制のための企業風土づくり・管理体制の強化に対応しています。

マテリアリティ Phase3 KPI

グループ会社のコーポレート・ガバナンス

当社グループ会社は、当社の経営理念や方針のもと活動を行っており、当社の内部統制体制の中に組み込まれています。なお、当社からグループ会社に対し、役員の派遣、従業員の出向を行っていますが、各グループ会社は専門家等の意見も踏まえ、十分に議論を尽くした上で各社の実情に対応した業務執行の意思決定を行うなど、その独立性の確保に努めています。

政策保有株式

政策保有株式に関する方針

当社は、事業上やその他分野で取引・協力関係のある企業と将来にわたり取引・協力関係の維持・強化を図ることで中長期的な観点から事業の安定化などを通じ当社の企業価値向上に資すると期待される株式を保有しています。なお、個々の政策保有株式については、毎年取締役会において、保有目的等の定性面に加え、保有に伴う便益などを経済合理性の観点から定量的に検証し、保有の意義が希薄と考えられる株式については縮減を図ります。

政策保有株式の議決権行使の基準

当社は、政策保有株式に係る議決権行使にあたって、投資先企業の持続的成長に資することを基本方針とし、コーポレート・ガバナンス整備状況およびコンプライアンス体制なども総合的に勘案の上、適切に議決権を行使します。

(議決権行使の基本的な考え方)
投資先の個々の株主総会議案については、中長期投資の視点で取引・協力関係の維持・強化という株式保有の目的に資するかどうかという観点を含め、特に重要な資産の譲渡・合併等の組織再編等のような株主価値の毀損につながる事象に関し、個別に確認を行った上で議案の賛否について判断します。なお、法令違反や反社会的行為に該当する議案については、事情の有無を問わずに反対します。

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