IR用語集

さ行 IR用語集

差金決済(さきんけっさい)

反対売買によって確定した損益額(差金)のみを授受する決済方法です。

株価指数先物取引では、現物株が存在しないため先物の当初の取引成立値段とその後反対売買した際の相場との価格差で決済します。例えば日経225先物では、先物価格16,000円で1枚買い建て、その後先物価格が16,500円まで上昇した際に転売した場合、反対売買による16,500円と16,000円との価格差(500円×1,000×1枚=50万円の利益)で決済され、現物の受渡しは発生しません。日経225オプションでは、SQ日に権利行使した場合、権利行使価格とSQ値との価格差で差金決済されます。

財務諸表(ざいむしょひょう)

有価証券届出書や有価証券報告書等に記載される財務計算に関する書類のうち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書及び附属明細表を「財務諸表」といい、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を外部の情報利用者に明らかにするための報告書。「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」に則って作成されます。また、四半期報告書に記載されるものを「四半期財務諸表」、企業集団に関する財務情報を提供するものを「連結財務諸表」といいます。

材料(ざいりょう)

株価に変動を及ぼす要因のこと。

社債(しゃさい)

一般の株式会社が発行する債券で、普通社債及び新株予約権付社債があります。普通社債は「事業債」とも呼ばれ、通常、電力会社が発行する「電力債」と、その他の会社が発行する「一般事業債」に分類されます。また、社債は担保の有無によって「担保附社債」と「無担保社債」に分類されます。

証券コード(しょうけんこーど)

株式公開会社等について、証券コード協議会により銘柄ごとに与えられる英数字。「銘柄コード」や「新証券コード」などの種類があります。

時価総額(じかそうがく)

上場株式の時価総額は、上場株式をある時点の株価で評価した場合、どのくらいの金額になるかを表したものです。個々の上場銘柄についてみれば、株式市場が株価を通じて評価したその企業の株主持分の時価価値の総額であり、また、全部の上場銘柄を集約したものは、株式市場の規模を表す指標として国際比較に利用されます。各銘柄の時価額は、各銘柄の株価にその上場株式数を乗じたもので、市場全体の時価総額は、各銘柄の時価額を合計したものです。

自己資本比率(じこしほんひりつ)

株主資本比率と同じ。株主資本を総資産で除した数値で、財務の安定性を測る指標の一つです。株主資本は、株主からの払込金と、過年度からの利益の蓄積で構成されており、負債とは異なり、返済・支払を要しない資金であるため、総資産(負債+株主資本)に占める株主資本の割合を計算した場合、その比率が高いほど財務の安定性が高いといわれています。

新株予約権付社債(しんかぶよやくけんつきしゃさい)

行使期間内であれば、発行会社の株式を一定の価格で取得できる権利が付与された社債。社債の一形態なので確定利付債としての利息収入を毎期得られるほか、ワラント部分は株価との連動商品という特徴から時価の変動の影響を受けることになります。新株予約権付社債のうち、新株予約権が行使された場合に、当該行使に係る払込に代えて当該社債の全額が償還されるもの(2002(平成14)年4月の商法改正前の転換社債に相当するもの)は、転換社債型新株予約権付社債と呼ばれています。

自己株式(じこかぶしき)

自社で保有する自社株式のこと。旧商法では、自己株式の取得を自由に認めると会社の財産的基礎を危うくする恐れがあることなどから、会社が自己株式を取得することを原則禁止していましたが、1994(平成6)年の商法改正により、(1)利益による株式消却のために行う自己株式取得の手続きの緩和が図られ、(2)使用人(従業員持株会を含む)への譲渡のための自己株式取得などが認められました。また、1997(平成9)年の商法改正により、自己株方式のストックオプションの権利行使時のための自己株式取得及びその保有が最長10年間まで認められました。その後、2001(平成13)年の商法改正でいわゆる金庫株が解禁となり、会社が目的を定めずに自己株式を一定の制約のもとで取得したり、継続して保有したりすることが認められるようになりました。 なお、金融商品取引法において、会社の自己株式の取得又は処分の決定は、内部者取引規制上の重要事実として規定されており、東京証券取引所としても、投資情報としての重要性に鑑み、上場会社に対して自己株式取得又は処分の決定についての適時開示を要請しています。

従業員持株制度(じゅうぎょういんもちかぶせいど)

会社がその従業員に自社株を保有してもらうための制度。その目的としては(1)福利厚生の一環として従業員の資産形成を図ること、(2)従業員の経営参加意識を高めること、(3)安定株主を形成すること、などがあげられます。従業員持株会という常設機関を設立して運営され、会員である従業員から毎月一定額を拠出してもらい、株式を共同購入して拠出額に応じて持分を配分するのが一般的です。なお、従業員持株制度とは別に、役員が共同で自社株を取得するための「役員持株制度」もあります。

自己資本当期純利益率(じこしほんとうきじゅんりえきりつ)

当期純利益を前期及び当期の株主資本の平均値で除したもので、ROE(Return on Equityの略)ともいいます。純資産の部の合計から新株予約権と非支配株主持分を除いた自己資本を「元手」として、1年間でどれだけの利益をあげたかを見る、企業の経営効率を測定する指標の一つです。

(計算式)自己資本当期純利益率=親会社株主に帰属する当期純利益÷{(純資産の部合計-新株予約権-非支配株主持分本)}×100(%)

純資産(じゅんしさん)

資産の総額から負債の総額を控除した金額。なお、東京証券取引所の上場関係規則において、例えば、債務超過の状態を判断するために算定される「純資産の額」とは、連結貸借対照表(連結財務諸表を作成すべき会社でない場合は貸借対照表)の純資産の部の合計額に、所定の準備金等を加えて得た額から、当該純資産の部に記載される新株予約権や非支配株主持分を控除して得た額を指します。

ジリ高(じりだか)

傾向として徐々に高くなる状態。

ストックオプション

会社役員や従業員等が自社株式をあらかじめ定めた価格で購入できる権利。株価が行使価格を上回れば、その差額がそのまま報酬となるため、会社役員等に対する業績連動型のインセンティブ報酬としてストックオプション制度が利用されています。日本では自己株式の取得が原則禁止されていたことなどから、当制度の導入が困難であったため、旧新株引受権付社債の新株引受権部分を取締役の報酬として支給する試み(ストックオプション型新株引受権付社債)等が行われてきましたが、1997(平成9)年の商法改正により、ストックオプションのための自己株式取得及びその保有が最長10年まで認められ、同時に自己株式方式とワラント方式という2つの方式のストックオプションが導入されました。その後、2001(平成13)年臨時国会における商法改正により新株予約権制度が創設され、付与の対象や期限を限定することなく、ワラント方式によるストックオプションを発行することが可能となりました。

スワップ

スワップは「交換」という意味で、金融取引でいうスワップ取引とは、将来のキャッシュ・フローを交換することをいい、交換されるものによって、エクイティスワップや金利スワップなどと呼ばれます。例えば、同一通貨の固定金利と変動金利を交換する金利スワップは、一方の当事者(A)が契約締結時に定めた想定元本に対する固定金利を、もう一方の当事者(B)に支払う一方、BがAに対して、同額の想定元本に対する変動金利を支払う取引です。

ストップ高・ストップ安(すとっぷだか・すとっぷやす)

引所では、1日の値動きの幅を前日の終値または最終気配値段などを基準として、価格の水準に応じて一定に制限していますが、この制限値段を「ストップ値段」といい、そこまで価格が上がることを「ストップ高」、下がることを「ストップ安」といいます。

スプレッド

市場が提示する買呼値(ビッド)と、売呼値(アスク)の価格差、または2つの証券や指数の価格差のことです。

前日比(ぜんじつひ)

現在値の前日終値に対する比較といいます。

前日終値(ぜんじつおわりね)

前日の最後に取引された株価。

総資産利益率(そうしさんりえきりつ)

利益を総資本(総資産)で除したもので、ROA(Return on Assetの略)ともいいます。分子の利益は、営業利益、経常利益、当期純利益などが使われ、それぞれ総資本(総資産)営業利益率、総資本(総資産)経常利益率、総資本(総資産)純利益率と定義されます。企業に投下された総資本(総資産)が、利益獲得のために効率的に利用されているかどうか、総合的な収益性を測定する指標の1つです。

(計算式)売上高利益率(利益/売上高)×総資本(総資産)回転率(売上高/総資本)×100(%)

その他権利落(そのたけんりおち)

配当落や新株落以外の、例えば臨時株主総会の議決権等に関する権利落等をその他権利落と呼びます。権利確定日の2営業日前から、その他権利落として売買が行われます。

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