未来への取り組み

EVプラットフォーム

EV普及の命運を握る汎用車台の開発に着手

今、自動車の世界には100年に一度といわれる技術革新の波が訪れています。電動化や自動運転化は、その代表例です。特にモータで走る電気自動車(EV)は環境負荷を減らせるだけでなく、部品点数が従来のエンジン車に比べて半分にまで減ることから、コストも低減され、より低価格で多くの人が自動車に乗れるようになります。コンサルティング会社の調査(※)によれば、電気自動車の世界新車販売台数は、2025年に全新車販売台数の約30%を占め、2030年には51%と半数を超えると見込まれています。日本電産では2025年を「EVの分水嶺」と捉え、電動化に貢献する製品の開発・製造に注力しています。

車載:CASE時代への打ち手(システム化・モジュール化事例)

エンジンに代わって駆動力を発生させるモータをはじめ、電動パワーステアリングシステム、センシング用のカメラモジュールやミリ波レーダーユニットなど、日本電産では自動車の「走る・曲がる・止まる」に関わる製品を幅広く手掛けています。そして、次なるステップとして、これらのパーツを載せる自動車のプラットフォーム(車台)の開発に着手しました。

プラットフォームとは、動力であるエンジンやモータ、それに足回りやボディを除いた、自動車の背骨ともいうべきもの。そのため、これまでは車両メーカー以外が開発・製造する例はありませんでした。安全性や信頼性が求められることはもちろん、メーカーの戦略にも関わる重要なものだけに高度なノウハウも多く、参入のハードルは低くありません。しかし、EV時代になると、多くの新興メーカーが車両の開発に乗り出すことが想定されます。そうした新興メーカーにとって、EVプラットフォームを購入することができれば、高コストのプラットフォームを自社開発することなく、完成車を販売できるようになるでしょう。また、EV時代には自動車もパソコンなどと同じように、各デバイスメーカーが供給するパーツを組み上げて、完成させたものを自社製品として販売するようになると予想されます。そうなると、既存の車両メーカーにとっても、ハードの開発よりもソフトの部分で差別化を図るようになることは間違いなく、プラットフォームは購入して、ソフトの部分で勝負しようというメーカーが出てきても、不思議ではありません。

もちろん、プラットフォームを手掛けるとなれば、安全性や信頼性には万全の配慮が必要です。日本電産は多くの自動車部品を製造する中で、自動車に求められる品質について研鑽を重ねてきました。品質を高めるために不可欠な検査設備なども自前で用意しています。IT・家電分野に向けたモータ開発から始まった会社であるため、スピードを増す市場の変化にも柔軟に対応することができるのも強みです。

今後、新興国を中心に自動車のニーズはますます増えるでしょう。車両価格を抑え、世界中の誰もがEVに乗れるようにするためには、EVプラットフォームの存在は不可欠です。実現すれば、今の何倍もの車両が世の中に送り出されることになるでしょう。日本電産は、従来の自動車業界の枠に収まらない、ディスラプター(創造的破壊者)としてEV時代を牽引していきます。


  • Who Will Drive Electric Cars to the Tipping Point?
    © Boston Consulting Group 2020
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