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革新モータの基礎技術

高トルク密度化、低騒音・低振動化など革新的モータ開発のための基礎技術

最近、注目を浴びているアプリケーションにサービスロボットがあります。産業用ロボットが工場で使用されるのに対して、サービスロボットは一般家庭や病院などで活用されます。その駆動力として使用されるモータは高トルク・薄型・小型・静音という要求を満たす必要があります。
日本電産が開発を進めているアキシャル型モータは従来のラジアル型モータと異なり、磁石と鉄心を上下にレイアウトすることで高トルク・薄型・減速ギアなしで直接駆動できるという特徴があります。
高トルクにすると振動・騒音が出やすいという傾向をクリアするために、支持機構を工夫するとともにモータ自体の振動を低減する構造と制御を採用。構造面で鉄心を軸方向に斜めになるように配置させると同時に、駆動波形を制御することでトルクリップルを減らし、振動・騒音を低減することに成功しています。

従来のラジアル型モータに比べて薄型・高トルクが特徴のアキシャル型モータ。高トルクモータは振動・騒音が出やすいが、支持機構の改善やモータの磁気回路制御で振動・騒音を低減。

振動・騒音についてはモータの流体・構造・電磁・音響の複合領域を連成して解析することで効果的な低減対策をしています。
モータの電磁解析から鉄心に作用する電磁力を解析することで、鉄心の振動がハウジングに伝播しハウジングが振動する様子を視覚化できます。連成解析を行う際、自社内で解析ソフトウエア間を連結するインターフェイスを開発することで、市販されている流体・構造・熱・音響・運動・電磁などのさまざまな解析ソフトを自由に選択し組み合わせることが可能になります。
昨今日本電産では、例えば、ファンモータ単体を納めるだけでなく、筐体内の風の流れや温度分布などの解析結果をもとに最適設計を導き、ファンモータ・冷却フィン・ヒートパイプから構成される排熱モジュール設計を手がけて納品するケースなども増えています。そうした場合にも自社内でインターフェイスを開発し、解析ソフトウエアをつなぐ技術を活用しています。

電磁・構造・流体・音響など、異なる物理現象が影響し合って発生する現象を連成解析。モータの磁気回路と振動の関係を解明し、振動・騒音を低減するための構造を設計する。

モータにファン・ブロア・ポンプ・コンプレッサなどの機構を加えてモジュール製品を設計する場合、従来は個別に設計したもの同士をテスト段階で結合させる手法で設計を行っていました。
しかし、小型・高出力・高効率・高制御性・高品質・低コストなど、本来相反する仕様の実現が要求される昨今、モータ+メカ、さらにはセンサやコントローラを含めたモジュール全体、ユニット全体で最適化をはかってシステム設計を進めていく必要があります。
こうしたニーズに対応するために、日本電産で構築した設計手法がモデルベース開発です。モータとモータに接続すると負荷になるメカ・制御回路などをモデル化し、これらのモデルによるシミュレーションを行い、モジュールやユニットの機能の妥当性を検討します。モデルベースで最適化をはかり、物理的な構造に落とし込むというプロセスで、全体最適化したモータ設計を進めています。

設計対象をモデル化し、モデル同士で機能や特性をシミュレートし、設計を進めていくモデルベース設計手法を導入。モジュール化、ユニット化など、複雑化していくモータシステム設計を合理化。

 

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