ソリューション事例

HDD用モータの薄型化

近年のノートPCの薄型化。
そのキーデバイスHDD用モータ。

PCの薄型化はPCに内蔵されるデバイスの薄型化でもあり、HDDスピンドルモータにおいて世界No.1のシェアを保有する日本電産もモータの薄型化によって、ノートPCの進化を支えてきました。

現在、ノートPCに搭載されるHDDは厚さ7mmの製品が主流となっています。HDDに内蔵されるスピンドルモータはディスクドライブの70%~75%ほどの厚みで、5mm少々の厚みとなっています。モータの薄型化の最大の障壁であったのは磁気回路とロータを支える軸受のスペース確保。磁気回路は単純に小さくすると所定の磁力が確保できず、軸受も数mmの軸長で2.5インチディスク1枚もしくは2枚を5,400rpm、7,200rpmといった速度で安定的に回転させなければなりません。小型化しつつ、性能を維持する、あるいは向上することがカギでした。

たとえば7mmHDD用モータが登場するまで主流だった9.5mmHDD用モータでは、当初、ストッパー(軸の抜け止め)が軸内部に設けられていました。しかし、競合との優位性を出す為、内部ストッパーの小型化という改善法を選択せず、ストッパーそのものを外部に出すというドラスティックな構造変更を選択しました。このように、時に構造そのものを大きく見直し、何世代かにわたって利用できる基本構造を構築するのも、進化の速度が極度に速いITビジネス分野における開発戦略のひとつなのです。

9.5mmHDD用モータと7mmHDD用モータの比較。全体的に小型化・薄型化しているものの基本的な構造は受け継がれている。

ストッパー内蔵から外出しの変化

9.5mm世代で軸の飛び出しを防ぐストッパーを軸内部から外部へと移す構造変更を実行。
開発設計と量産を一体とした長期視点のモノづくり戦略が世界No.1の座を維持してきた要因。

2010年に量産がはじまった7mm厚HDDですが、今や5mm厚HDDまで実現できる技術を保有しています。 世界シェア80%を握る日本電産の製品開発は世界市場への供給が前提となっているため、製品単体でのパフォーマンスのみならず、QCD全般に目を配り、製品開発段階から量産性を考慮し、次世代への継続性を視野に入れて行われています。

Nidec Group Search