ソリューション事例

リアルな触覚を感じさせる極小振動モータ

小型モータで培ったノウハウを活かし
リアルな触覚を感じさせる極小振動モータを開発

NEEDS
デジタルデバイスにおけるリアルな触覚を実現したい
SOLUTION
発想の転換で世界最小3mm径の極小振動モータを開発

ペンの内部で振動し、触覚を再現する極小振動モータ

現在、市販されているスマートフォンのほとんどには、振動によって触覚をもたらす振動デバイスが搭載されており、モータによる振動で、アイコンに触れるだけでボタンを押しているかのような感覚をもたらしています。近年、スマートゴーグルやスマートグローブなどAR(拡張現実)技術の広がりもあって、こうしたデジタルデバイスにおけるリアルな感覚をもたらす技術のニーズは年々高まっています。

日本電産では、こうしたニーズに対応するため、2種類の極小振動モータを開発。1つは 直径が3mm、高さが10.3mmという極細の円筒型振動モータ。直径6〜8mm程度のスタイラスペンに搭載することができます。紙にペンを走らせる際のペン先の振動をモータによって再現し、スタイラスペンでも紙に書いているような触覚を再現します。

もう1つは、やはり円筒型で、直径が6.55mm、高さが5.0mmというサイズを実現した薄型の円筒型振動モータ。ARゴーグルなどへの搭載を想定しています。両者に共通するのは、これまでの常識を覆す極小のサイズ。そして、一般的なスマートフォンに搭載されている振動モータの約50分の1という省電力性能です。

発想の転換で極小サイズと省電力を実現

この特徴を実現可能としたのは、発想の転換に基づく内部構造でした。通常、振動モータの内部ではパーツ干渉を避けるためにパーツ同士のクリアランスはコンマ数ミリ程度必要とされますが、新開発の振動モータではパーツ同士を接触させる構造とすることで、常識はずれの極小サイズを実現しました。接触すれば、当然摩擦が発生しますが、その摩擦を低減する素材の組み合わせを選ぶことで実現したこの構造。約240時間以上の駆動試験を行い、信頼性も確保しています。

接触しても特性に影響の出ない構造を実現したことで、モータ内部のデッドスペースを極限まで減らすことにもつながり、消費電力の低減にも大きく寄与。小型のスピンドルモータ開発で培った効率の高い磁気回路の設計と相まって、極細の振動モータでは1.3mWという低い消費電力を実現しています。スタイラスペンやARゴーグルなどは、軽量化のために搭載できるバッテリー容量が限られますが、そんなバッテリーでも十分な時間駆動させることができます。

円筒型振動モータ CAシリーズ

今後はインターネット上で自身のアバターを行動させるメタバースの世界が広がる期待もあって、注目度が益々高まっている擬似的に触覚を作り出すウェアラブルな振動モータ。医療分野などへの応用など、活用の範囲はさらに広がっていくことでしょう。日本電産は極小振動モータによって、拡大する触覚技術のニーズに応えていきます。

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